診療過程で発生した患者個別の情報
医療施設、地域あるいは国レベルでの疾病・医療に関する情報
伝達的価値が高い診断・治療に関する医学知識特性
情報の表現形態が非常に多種類である(医療情報のマルチメディア性)
情報の意味論的階層が広い
プライバシー保護、セキュリティへの要求が高い
診療録 5年
処方箋 3年
その他の医療記録 2年
→ 1980年にOECD(経済協力開発機構)で、個人情報保護の基本となるガイドライン「OECD8原則」が定められた
OEDC8原則 |
説 明 |
個人情報 |
---|---|---|
原則1:「収集制限の原則」 | 個人データを収集する際には、法律にのっとり、また公正な手段によって、個人データの主体(本人)に通知または同意を得て収集するべきである。 |
第17条 |
原則2:「データ内容の原則」 | 個人データの内容は、利用の目的に沿ったものであり、かつ正確、完全、最新であるべきである。 |
第19条 |
原則3:「目的明確化の原則」 | 個人データを収集する目的を明確にし、データを利用する際は収集したときの目的に合致しているべきである。 |
第15条 |
原則4:「利用制限の原則」 | 個人データの主体(本人)の同意がある場合、もしくは法律の規定がある場合を除いては、収集したデータをその目的以外のために利用してはならない。 |
第16、23条 |
原則5:「安全保護の原則」 | 合理的な安全保護の措置によって、紛失や破壊、使用、改ざん、漏えいなどから保護すべきである。 |
第20、21、22条 |
原則6:「公開の原則」 | 個人データの収集を実施する方針などを公開し、データの存在やその利用目的、管理者などを明確に示すべきである。 |
第18、24条 |
原則7:「個人参加の原則」 | 個人データの主体が、自分に関するデータの所在やその内容を確認できるとともに、異議を申し立てることを保証すべきである。 |
第25、26、27条 |
原則8:「責任の原則」 | 個人データの管理者は、これらの諸原則を実施する上での責任を有するべきである。 |
第31条 |
電子カルテシステム | オーダエントリシステム | 予約システム |
診療録情報管理システム | PACS | 物流管理システム |
薬剤部システム | 検査部システム | 病理部システム |
放射線部システム | 生理機能検査業務システム | 内視鏡業務支援システム |
栄養部システム | 手術部システム | 輸血部システム |
リハビリ部システム | 血液浄化部システム | 看護管理システム |
患者基本情報 → 氏名・生年月日・性別・住所・保険情報・身長・体重・感染症情報・アレルギー情報
患者プロファイル(例)↓
(1)基本情報 | 氏名、住所、連絡先、職業、国籍、宗教など |
---|---|
(2)身体的情報 | 身長・体重など、血液型、感染症、障害情報など |
(3)アレルギー情報 | アレルギー薬剤・食物など |
(4)生活習慣情報 | 喫煙情報、飲酒情報、睡眠情報など |
(5)治験情報 | 治験情報 |
(1)外来診療予約
(2)検査予約
予約が必要な検査 | 核医学検査・内視鏡検査・CT造影検査・胃透視検査など |
---|---|
予約枠を設定するのが一般的でない検査 | 病理組織検査、胸部X線検査 |
処方オーダーは外来と入院で大きく異なる
(1)処方オーダー |
---|
(1)検体検査オーダー
検体検査オーダーとは血液、尿、便、その他多種類の臨床検体の検査を検査部に依頼するシステム
生化学検査 | 血液検査 | 免疫・血清検査 |
一般検査 | 微生物検査 | 特殊検査 |
骨髄検査 | 負荷検査 |
(2)まとめ
・分析装置に依頼情報を送信する
・一つの依頼項目に複数の検査結果項目が発生する検査がある
・検査によっては検査にかかる時間が異なるため、全ての結果が同じ日にでるとは限らない
・検体到着処理を行ってから検査を実施する
・基準値マスターは性別や年齢に応じて設定する
動画の検査 | 心臓カテーテル検査 |
---|---|
静止画の検査 | PET検査、造影CT検査、頭部MRI検査、眼底検査 |
情報交換規約にDICOMを用いる検査 | 超音波検査、放射線検査、内視鏡検査 |
看護管理を支援するシステム | 看護職員管理システム、看護勤務管理システム、空床管理システム |
---|---|
看護業務を支援するシステム | 指示受け、患者誤認防止、看護ワークシート、予約管理、物品物流管理 |
・1日の起点を定める機能がある
・患者を固定して業務を選択できる
・業務を固定して患者を選択できる
・患者一覧から複数の項目のデータを表形式で入力する
遠隔医療 | 初診及び急性期の疾患に対しては、原則としては直接の対面診療によること |
---|---|
遠隔診療の対象 | 在宅酸素療法を行っている患者、在宅難病患者、在宅糖尿病患者、在宅喘息患者、在宅高血圧患者、在宅アトピー性皮膚炎、在宅脳血管障害療養患者、在宅がん患者 |
テレラジオロジー | CTやMRIの画像診断機器はあるが、放射線科医が不足する病院が依頼者となり診断を依頼する |
テレパソロジー | 悪性腫瘍の術中迅速病理診断の遠隔医療が活用されいる |
テレカンファレンス | 医師やコメディカルが他の施設にいる専門医の支援を受ける際にテレビ会議やシステムや地域連携電子カルテを用いることが多い |
世界保健機関(WHO)→ 国際疾病分類ICD
HL7 | テキスト情報や測定値などの診療情報交換や表記のための標準規約である |
---|---|
DICOM | 単に画像データの伝送だけでなく、放射線検査や病理診断を実施するに必要とされる検査依頼や検査の進行状況などを、画像診断システムを構成するシステム間で授受したり画像をWebブラウザで参照したりするにも利用できる |
IHE | IHEとは Integrating the Healthcare Enterprise の略で医療情報システムの相互接続性を推進する国際的なプロジェクト |
SS-MIX | SS-MIXとは 医療機関間で標準化された診療情報を交換・共有したり、二次利用のための標準化された診療情報の利用を可能にしたりするためのシステムを開発する厚生労働省の事業で標準化された診療情報の保存する、標準化ストレージを中心とするシステム全体の総称 |
J-MIX | 電子保存された診療情報の交換のためのデータ項目セット |
ICD-10 | 疾病及び関連保健問題の国際統計分類。死因や疾病の統計などに関する情報の国際的な比較や医療機関における診療記録の管理などにかつようされている |
---|---|
ICD-O | 腫瘍学分類 |
SNOMED-CT | 世界最大の医療用語集。病名・処置・薬剤・所見・部位・生物などの医療用語に対する意味論的な構造をもつ |
JLAC10 | 日本臨床病理学会臨床検査項目分類コード |
LOINC | 検査や診療等で得られる情報の項目名とそのコードの規格。診療用語・検査用語・診療請求明細の3種類が定義されている |